ライフ

すえのぶけいこ

TVドラマ「ライフ」がノベルに!

lifenovel.jpg
TVドラマ「ライフ」がノベルになった!
日本中のファンが大注目の、もうひとつの「ライフ」を完全ノベライズ!
感動と衝撃のラストがドラマより先に、速攻読める! KC NOVELS「ドラマノベル ライフ」(原作/すえのぶけいこ 講談社刊 定価840円〔税込〕)は、9月5日発売です!


塾帰りの克己が暴漢に襲われたのは、その日の夜のことだった。
「克己君!」
知らせを受けた愛海が、克己の病室に飛び込んできた。
克己は手当てを終えて、ベッドに寝かされている。
「いやあ! 克己君!」
泣きながら駆け寄ると、克己の母親の良子が、愛海の肩にそっと手を置いて言った。
「愛海ちゃん、もう大丈夫よ。眠ってるだけだから。きてくれて
ありがとうね」
「……ひどい。誰がこんなこと」
「先生が助けてくださったのよ」
涙を拭いながら振り返ると、そばに戸田が立っている。
「先生が……?」
「たまたまね、帰り道だったのよ」
そう言って、愛海から目をそらす。
「先生……ありがとうございます。先生がいなかったら、克己君
……」
何も気づかず、戸田の手を取って、再び泣き出す愛海。
「……もう大丈夫だから」
戸田は泣きじゃくる教え子の肩を、優しく抱いて慰めた。

翌朝、教室は昨夜の暴行事件でもちきりだった。
「……襲われたのって、佐古君なんだよね。病院に担ぎ込まれて、
大変だったらしいよ」
ヒロのおしゃべりが、歩の耳にも聞こえてくる。
「えー! 佐古君が……」
ざわめく教室に、泣きはらした目をした愛海が、みどりに付き添
われて入ってきた。
「マナ、大変だったね。大丈夫?」
ヒロたちが駆け寄る。
「……なんで、マナばっかりこんな目に遭うんだろう」
「!」
歩は思わず愛海を見た。
クラス中の同情を集め、肩を震わせて泣いている。
「マナ、一晩中、佐古に付き添ってたんだよ」
みどりが言うと、単純な里絵と美紗は、すっかり感激している。
「……えらいよね、マナ。無理して学校くるなんて」
「それに比べて見てよ、歩の態度。平然としちゃって」
「かわいそうだと思わないのかよ」
みどりがからんできたが、歩は無視して勉強を続けた。
「……お前、ちょっとひどくないか?」
「やっぱ安西が被害者なんじゃね」
「椎葉さん、ちょっと無神経すぎない?」
「安西さんかわいそう……」
石井、遠藤、礼奈、雪乃……みんなの声が聞こえてくる。
──なんとでも言えばいい。
あたしが受けた苦しみは、そんなモンじゃない。
薗田と未来は心配そうに歩を見ていたが、歩は教科書に目を落としたまま、クラスメートたちの冷たい視線を浴びていた。

休み時間、アキラと携帯で話している愛海の姿が廊下にあった。
「で、どうなんだよ? 悲劇のヒロインになれたのか?」
「もう完璧。みんなマナの味方だもん。仲間にもお礼言っといて」
「お前って、ほんとすげーこと考えつくよな」
「あれくらいどうってことないでしょ。歩のほうがもっと酷い目
に遭うんだから」
「ああ、そうだ。今度、愛海にプレゼントあるんだ」
「アキラがマナにプレゼントなんて珍しいじゃん。何?」
その時、こちらを見ているヒロの姿に気づいた。
「楽しみにしとけよ」
「うん、また今度ね」
愛海が携帯を切ると、ヒロが聞いてきた。
「ねえ、アキラって、あのアキラ先輩のこと?」
「……誰?」
「だから、中学のとき先輩の――」
怖い噂ばかりの、ヤバいことも平気でやる先輩。
──まさか、マナが知り合いなんてことは……。
「あ、克己君!」
愛海が突然、声を上げて駆け出した。
「克己君、心配したんだよ」
泣きながら、克己の胸に抱きついていく。
「ごめんね。心配かけて」
「もう会えなくなるかと思ったんだからね」
克己はそれ以上相手にせず、愛海のからだを引き離して言った。
「ちょっと職員室行かなきゃいけないから」
「え……」
去っていく克己の後ろ姿を、にらみつけている愛海。
そんな愛海を、ヒロがけげんな顔で見ていた。

(「ドラマノベル ライフ」 原作/すえのぶけいこ 講談社刊 より)
このつづきは、8月11日放映の「ライフ」第6回と、
9月5日発売の「ドラマノベル ライフ」で!

« HP特別企画!! 「ライフNEWS」をプレゼント!
» ケータイ&雑誌連動!! 「ゴンゾーをさがせ!」9月号で開催!!